本格派探偵小説家。それぞれ趣向が異なる短編三本を収録。失業中の困窮している夫婦が偶然赤ん坊を預かってしまう。しかし母親は行方不明。かわいい赤ちゃんだが、主人は病気になりいよいよ生活に切羽詰まってしまう。なぜ母親は出てこないのか「愛のために」。別荘でそこの主人が死んでいる。ただの病死かと思われたがそこには意外な事実が……「青服の男」。高さ9メートル円筒形の奇妙な建物では大学教授が毒蜘蛛の研究をしていた。博士の死後出てきたノートに書かれていたことは。蜘蛛の大群の恐怖「蜘蛛」。※読みやすくするため現代の言葉に近づけてますが、作品の性質上、そのままの表現を使用している場合があります。