惑星連邦の伝説的人物、その人生――宇宙艦隊きっての傑出した士官にして、最も高名なる惑星連邦市民ミスター・スポックが、これまでの人生を振り返る。マイケル・バーナムとともにバルカンで送った少年時代、論議を呼んだ宇宙艦隊アカデミー入学、カークとパイク両船長に仕えた〈エンタープライズ〉時代、そして外交活動および大使として果たした役目を、ロミュラスでの隠密行動をもふくめ、つまびらかに考察していく。バルカン、さらには〈エンタープライズ〉の日々が、細部にわたりみずみずしく呼び覚まされる。スポック一流の語り口により、サレク、マイケル・バーナム、クリストファー・パイク、カーク、マッコイら、彼の人生に最も深く関わった面々との関係に、いまはじめて光が当てられる。巻末には、ジャン=リュック・ピカードがスポックの功績を称える文を収録。「長寿と繁栄を」──バルカンのスポック