人が創りし〈災い〉が、人類に審判を下す──ニコラ・テスラの〈失われたノート〉に秘められた“革新的な計画”とは!?“ギルド”復活の兆しか? 謎の暗殺者登場!全世界で日本でベストセラー! シリーズ最新作!直感とは知識を超越した存在である。人の作り出した想像も及ばないような恐怖を目の当たりにするだろう。――ニコラ・テスラ友人関係だったマーク・トゥエインとニコラ・テスラ。二人の冒険の影には、人類の未来を脅かす謎があった……ミイラ、ヒエログリフの刺青、呪い、砂漠に埋もれた石の女神、そして十の災い──電気細菌、古細菌、世界的温暖化──テスラが夢見た壮大な計画は、人類になにをもたらすのか?〈あらすじ〉砂漠で調査を進めるグレイたちは、十九世紀のイギリスの探検家リヴィングストンとスタンリーの間で交わされた書簡を手がかりに、砂に埋もれた謎の建造物にたどり着く。そんなグレイたちを、かつてシグマが壊滅させた組織「ギルド」の生き残り、ヴァーリャ・ミハイロフ率いるグループが追っていた。彼女を派遣したハートネルはニコラ・テスラのアイデアをもとに、環境に優しいエネルギー網の構築を計画していたが、そのためにグレイたちが探し求めているものを必要としていたのだ。エジプトから広がる疾病は聖書の十の災いが現代によみがえったものなのか? 狂気に取りつかれたハートネルは新たな災いを解き放とうとしているのか? 地球を災いから救うために残された時間は刻一刻と少なくなりつつあった。◆科学的事実から──電気細菌と古細菌本書で扱われる〈電気細菌〉〈古細菌〉に関してはほぼすべてが事実である。科学者たちは泥に電気ショックを与え、餌を求めて何が現れるかを調べることで、こうした電子を食べる細菌を次々に発見している。世界各地の研究所で、この奇妙な微生物の実用化について研究を進めており、送電用の生きたバイオケーブルの成育から、環境の浄化などのあらゆる種類の産業用途が可能なナノマシーンの電源としての応用に至るまで、その可能性の調査が行なわれている。古細菌は細菌とはまったく別個の存在で、自由自在に形を変えて細長いフィラメントを形成することもできる。生物の第三のドメインに属する古細菌はウィルスとともに進化し、しばしばその遺伝的特質を取り入れる。そのため、それだけでも危険な病原性の古細菌が、ジカ熱のような先天性の異常を引き起こすおそれのある恐ろしいウィルスも併せ持っている可能性は十分に考えられる。著者について[著者プロフィール]ジェームズ・ロリンズ James Rollins1961年イリノイ州生まれ。1990年代後半から作家としての活動を始め、2004年に発表した『ウバールの悪魔』に登場した「シグマフォース」を、2005年の『マギの聖骨』から本格的にシリーズ化。以後、『ナチの亡霊』『イヴの迷宮』などを経て、2019年1月にアメリカで刊行予定の最新作“Crucible” に至るまで、シリーズは十三作(『ウバールの悪魔』も含めると十四作)を数える。歴史的事実に基づきながら、最新の研究成果や科学技術を取り入れて構成した緻密なストーリーには定評があり、アクションシーンの描写でもアメリカで一、二を争う作家との評価を得ている。「シグマフォース・シリーズ」から派生した元兵士のタッカーと軍用犬ケインを主人公とする「タッカー&ケイン・シリーズ」(グランド・ブラックウッドとの共著)も、『黙示録の種子』、『チューリングの遺産』の二作が刊行されている。ジェームズ・ロリンズのオフィシャルサイト■http://www.jamesrollins.com[翻訳者プロフィール]桑田 健 Takeshi Kuwata1965年生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒。主な訳書に『痛いほど君が好きなのに』(ヴィレッジブックス)、『すべてはゲームのために マイ・ストーリー』(ソニーマガジンズ)、『マギの聖骨』『イヴの迷宮』などの「シグマフォース・シリーズ」、『THE HUNTERS ルーマニアの財宝列車を奪還せよ』、『THE HUNTERS アレクサンダー大王の墓を発掘せよ』、『黙示録の種子』『チューリングの遺産』(以上、竹書房)、『オバマノミクス-「持てる者への優遇の経済」から「持たざる者への思いやりの経済」へ』(サンガ)、『地球 驚異の自然現象』(河出書房新社)。