あらすじ海神の国の新帝シキは、敵国テルスに身を差し出し、戦を収める。それは、狼を始祖とするガイウス王の妃となることと同一だった。国のため、民のため、と散らされるのを拒む花のように矜持を保とうとするシキを、ガイウスは獰猛な愛撫で踏み躙る。次第にシキの肉体と魂はガイウスに搦め捕られていき…。しかし、意図せず距離を縮めてしまったふたりには昏い闇が忍び寄っていた。呪われた獣王の妃は死ぬ運命にあるという―。