「私の話し相手になるのは嫌ですか?」 これは、お願いでも提案でもない、脅迫だ…。没落した華族の末裔である綾之杉桜海(あやのすぎおうみ)は、姉の起こした事件の「慰謝料」として、若き大富豪・久堂崇仁(くどうたかひと)に仕えることになる。桜海の仕事は、秘書や執事ではなく、崇仁の心を慰めること――。 常に品行方正な崇仁は、なぜか桜海と二人きりの時にだけ、その裏の顔を見せる。 「今更、話し相手で済むと思っていないだろうな」 本性むき出しの崇仁に、毎日のように身体を弄ばれながら、そこに隠されている真実に気づいてしまう桜海だが――?