デンマークからドイツに逃れ、ダーウィンの聖書、ルーン文字、ハインリッヒ・ヒトラーの謎を研究するグレイソン・ピアース。ヒマラヤの山中の研究所で、裏切り者の正体を突き止めるために敵と手を結び、ダーウィンの進化論と量子論について意見を戦わせていくペインター・クロウとドクター・リサ・カミングス。だが、本当の恐怖は、南アフリカ共和国シュルシュルウエ・ウンフォロージ動物保護区に存在していた。グレイ、ペインター、リサが南アフリカに集結した時、ナチの残党の研究はすでに最終段階に到達していた。彼らの狙いは何なのか? ペインターの身体を蝕む奇病の治療法はあるのか? ディー・グロッケ<釣鐘>の正体とは何なのか? 残された時間はあとどれくらいあるのか? 全世界にとっての本当の脅威が明らかになる一方で、グレイたちの前にはさらなる大きな疑問が立ちはだかっていた――。量子進化、マックス・プランク、シュレディンガーの猫、ZPE爆弾、零点エネルギー、ホメオボックス遺伝子、知的デザイン説……この小説に記された科学的事実の数々。