日本映画界最大にして最後の巨匠・宮崎駿。毎作100億円を超える興行収入を弾き出す未曾有のヒットメーカーにして世界中のクリエイター・観客から尊敬を集めるアーティストでもあるという、映画作家として理想の立場を維持しつづけられたのはなぜなのか。稀代の天才の創造の秘密を、不遇といわれる初期から「引退宣言」にいたる晩年まで、時代と作品の変遷に沿って考察する。「夢」と「呪い」をキーワードとして、宮崎作品のダイナミズムと快楽を詳細かつ大胆に読み解き、新たな視点を創出する、ジブリファン、映画ファン必読の画期的な一冊。