天狗の一族の掟で、14歳の一年間、日本で隠遁生活を送るNY育ちの少年・オン。
日々の暮らしや食事や食材を愛する兄の基との生活は、そろそろ1年を迎える。
梅雨のある日、体調を崩した基のリクエストでオンがスパイスカレーを作ったり、穏やかな日常は続いてゆく。
オンの怪我の通院で、隠遁の掟を破った兄弟は京都の愛宕山へ呼ばれ、有意の兄と会い、天狗の歴史を学ぶ。
丁寧な手づくりのご飯、時にインスタントラーメンも挟みつつ、兄弟の四季は移りゆく。
自分の手で生活を作って楽しむ、天狗の兄弟の生活はゆっくり夏へ向かいます。