「いまさらお前のいない夜はいやだ」世話焼きの孝己は、いつでもどこでも寝てしまう体質の沙世と幼馴染同士。家族のように生まれ育ってきたが、物心ついた頃から沙世へ特別な想いを密かに寄せていた。大学生になり同居を始めるも、お世話係として変わらない日々。…ひとりでは何もできない沙世が自分にだけ縋ってくるようそばに寄り添いながら……。お互いが何よりも大切な存在であると分かりつつも、幼馴染以上にはならない二人。恋を知らない沙世とは一線を超えられず、持て余した熱は夜な夜な外で発散していた。一方、自分の知らない匂いをつけて帰宅してくる孝己に沙世は、幼い頃のとある出来事を思い出して――。【描き下ろし19Pあり】