あらすじ寂聴さんには、世界がどう見えていたのだろうか――。後世に残したいと願った京都の自然や歴史ある街並み。時代が変わっても忘れてはいけないと言った子供の躾や弱者へのいたわり。そして、いつまでも守り続けるべきと訴えた日本人の心と平和な毎日。遺された言葉からは、鋭くも優しい「まなざし」が感じられる。混迷の現代をどう生きていけばいいのかを教えてくれる、珠玉の傑作随筆集。(解説・重里徹也)