あらすじヤクザの見習い、クラブのボーイ、作曲家を経て、半島に隠棲する伯父の「ひっさん」は身内で唯一の大人の男だった。おれは社会に出たものの、万年正月のような家庭内乞食に堕ち、あぶく銭を手に入れ、インドネパールを彷徨う。悟りも開けず帰国したら……。自由と自堕落、人の生き死にをとことん描く、天衣無縫の傑作長篇。