あらすじ平成14年3月、神戸市で1人の大学院生が暴力団員によって殺害された。当時、マスコミで「神戸・大学院生リンチ殺人事件」と呼ばれた犯罪である。この事件で県警は、その杜撰な初動捜査で世間の非難を浴びた。通報当時、現場から徒歩1分以内の交番には警察官2人が待機していた。仮眠優先、着替えに10分、到着したのは21分後。彼らがすぐに駆けつければ、傷害事件で済んだのではなかったか。捜査員の供述調書を公開し、事件の経過を振り返りながら、なぜ彼ら警察官が被害者を見殺しにしたのかを検証する。