「和菓子のアン」の著者による初のおやつエッセイ!日常の娯楽、おやつの時間。銀座の名店から量販店のお菓子まで、甘いものもしょっぱいものも分け隔てなく食べ尽くします。かりかりサクサク、こってりあっさり。読んだらすぐに買いに行きたくなる。ページをめくるたびに、楽しいおやつの世界がひろがります。単行本未収録のエッセイも掲載。さあ、召し上がれ!少しだけ溶けてとろとろになったアイスを、生クリームと一緒に食べる。こっていとした旨味を味わったところで、濃いめのコーヒーをひとくち(資生堂パーラー”ストロベリーパフェ)サクサクのホロホロ。口の中でかしゅっとほどけて、やさしく広がる。甘いけれど甘すぎなくて、遠くにひとつまみの塩を感じる。奇跡のアンビバレンツスイーツ(ウエスト”ドライケーキ”)ふわんと漂う海苔の香り。臼井寒梅粉の衣で包まれたカシューナッツに醤油の味が香ばしい、香りのカーニバル。海苔、醤油とおにぎり的な郷愁を誘う部分で攻めてからの、突然の油脂。カシューナッツという、うまい油脂の塊です。あっさりとこってり、国産と外来種の奇跡の融合。ずっと食べ続けられるタイプです(風雅”風雅巻き”)※この電子書籍は2019年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。