あらすじ「大人になったら解放してあげますから、それまで我慢して僕の妻でいてください」──実家の旅館を守るため、大手ホテルチェーンの副社長・碧人と結婚して6年。梨生は24歳になった今も碧人の妻を演じている。二人の間に夫婦生活はないものの、いつも優しく完璧な夫として振舞う碧人に梨生はいつしか惹かれるようになるのだが、約束の時は着実に近づいていた。しかし、いつになっても碧人は離婚を切り出さない。彼への想いは募り、妻を演じることにつらさを覚え始めた梨生が「女性としての悦びを知らないまま生きるなんて悲しい」と離婚をほのめかすと、碧人は──「女性の悦びを知りたい……その願いなら、僕が叶えてあげられそうです」