「週刊文春」大好評連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」の30年近い歴史のなかから、棋士が登場する11の対談を収録。羽生善治、渡辺明、谷川浩司、森内俊之、佐藤康光、佐藤天彦、先崎学、杉本昌隆、瀬川晶司、そして米長邦雄……。将棋の天才たちの本音に迫る抱腹絶倒、珠玉のトーク。〈空前の将棋ブームである。発端となったのは、なんといっても藤井聡太氏の出現であろう。この天才棋士が生まれる背景と、その歴史を築き、彼を育んできた偉大なる先輩たちの思いと功績をこれほど綴った本は、この一冊をおいて他にはないと思われる。たぶんね。〉(阿川佐和子「はじめに」より)【目次】杉本昌隆「彼が小学二年生のときからタイトルを取ることは確信していたので全然驚かない」先崎学「将棋の世界を継続させることの大事さを後輩に伝えたくて飲みに連れて行くんです」佐藤康光「まだ藤井聡太さんの本当の強さは引き出されていない気がします。今後、タイトル戦に出ると……」佐藤天彦「将棋は、何十手先まで読む力より、少し先の局面がいい形になるか見極められる力が重要」羽生善治「投了って非常に難しいんですよ。他の人だったらまだ続けるというケースもあるし」森内俊之「羽生さんに名人を獲られたら楽になって、半年後に竜王と王将を獲ったんです」米長邦雄「女房が言ったんです。『あなたは勝てません。若い愛人もいない男が勝てると思いますか』」瀬川晶司「取材が増え続けたので、マスコミもみんな僕の応援団と思うようにしました」谷川浩司「羽生さんが別の世界の人に見えたこともあります」渡辺明「小さい頃からの目標を達成して、喜びで頭が真っ白になってしまった」渡辺明&伊奈めぐみ「マンガのエピソードって実話なの」(渡辺)「若干、盛ってるけど、普段からメモはしてるよ」(伊奈)