近頃の江戸では、何者かか貧しい長屋に金を配る「小銭なげこみ事件」が頻発していた。そんな折、小籐次に名刀を預けにきた謎の青年の正体はいったい?久慈屋では、高尾山薬王院へお札用の紙を納める旅に小籐次の同行を願う。息子の駿太郎、道場仲間の少年たち6人も見聞を広めるため高尾山行きに参加することになり、総勢24人の一行は高井戸宿、府中宿と進む。しかし久慈屋の紙に隠されたある物を奪おうとする者たちが、少年らの命を狙っていた――。旅の楽しさと厳しさ、少年たちの苦難と成長。高尾山の奥深い景色に溶け込み、「猿の親分」になってしまう小籐次の大活躍!そして新キャラ「〇小僧」が登場し、ますます盛り上がる上下巻です。