「安心・安全のシステムで、殺し屋、やってます」殺し屋が解く〈日常の謎シリーズ〉開幕コンサルティング会社を営む男、富澤允。彼には裏の仕事があった。650万円の料金で人殺しを請け負う「殺し屋」だ。依頼を受けたら引き受けられるかどうかを3日で判断。引き受けた場合、原則2週間以内に実行する。ビジネスライクに「仕事」をこなす富澤だが、標的の奇妙な行動が、どうにも気になる。なぜこの女性は、深夜に公園で水筒の中身を捨てるのか?独身のはずの男性は、なぜ紙おむつを買って帰るのか?任務遂行に支障はないが、その謎を放ってはおけない。殺し屋が解く日常の謎シリーズ、開幕です。解説・細谷正充※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。