あらすじ古着屋紅堂を営む新見真白(にいみましろ)の手許には、直衣姿の公達・九条實親(くじょうさねちか)の住まう数珠がある。長屋に住む小鉄(こてつ)が持ち込んだ妹・りんについての相談を聞き、實親は自身の妹のことを語り出す。何故彼は数珠に「いる」のか。そこには、妹に絡んだ悲しい因縁があった。――入内した桔梗(ききょう)は生霊に苦しめられていた。陰陽師が封じようとするが相手の力は強く、ついにその手は……。