一生に一度は行きたい、「お伊勢まいり」!「御宿かわせみ」&「新・御宿かわせみ」シリーズ通算40巻目にして、初の長篇小説。東京が江戸と呼ばれていた時分から続いている大川端の旅宿「かわせみ」は、今年の春早々の大嵐で屋根瓦を吹き飛ばされるなど甚大な被害を受けた。しばらく休業を余儀なくされた女主人るいのもとに幕末に非業の死をとげた畝源三郎の妻・千絵が訪れ、長助やお吉とともにお伊勢まいりに誘われた。品川宿に集まった十数人の一行は、東海道から箱根の関所、富士川とのどかな街道風景を眺めながら慣れない旅を続けたのだが……。道中で次々に起こる怪事件!「かわせみ」の歴史に影を落とす悲劇の真相に迫る、ファンならずとも興味尽きない一冊。