あらすじ2012年「行け広野へと」で短歌研究新人賞次席、2013年歌壇賞受賞。注目の歌人・服部真里子の第一歌集『行け広野へと』(2014年本阿弥書店刊)を電子書籍化。 三月の真っただ中を落ちてゆく雲雀、あるいは光の溺死 雪は花に喩えられつつ降るものを花とは花のくずれる速度 春だねと言えば名前を呼ばれたと思った犬が近寄ってくる 八月をすぐ遠景にしてしまう日暮れの舟のしずかな離岸 遠雷よ あなたが人を赦すときよく使う文体を覚える19歳から27歳までの8年間に作られた歌から、全289首を収録。現代歌人協会賞受賞作。