あらすじ芥川賞候補となった話題作、そしてその後の物語――。小説家の千紘は、編集者の柴田に翻弄され苦しんだ末、ある日、パーティ会場で彼の手にフォークを突き立てる。休養のため、祖父の残した鎌倉の古民家で、蔵書を裁断し「自炊」をする。四季それぞれに現れる男たちとの交流を通し、抱えた苦悩から開放され、変化していく女性を描く。芥川賞候補作「夏の裁断」と、書き下ろし三篇を加えた文庫オリジナル。