あらすじ8世紀の日本で、律令制定や歴史書編纂が行われたのは、中国を模倣したからだ。中国でそうしていたのは儒教思想によるものだった。そして、江戸時代末期から明治の初期、いわゆる幕末維新期には、天皇という存在の意味やそのありかたについて、従来とは異なる見解が提起され、それらが採用されて天皇制が変化している。そして、ここでも儒教が思想資源として大きく作用した。本書は、その諸相を取り上げていく。