仰天の極秘情報を入手。江戸城金蔵が狙われた。誰が? 何の目的で?情報を握る奥祐筆ふたりと、城内警護の先手組との軋轢。地獄耳の必死の町場探索に、盗っ人銀蛇組と黒幕の影…。稀代の企みを阻止しうるか。何者かに襲われた鳶の若い衆が死の間際に、「奴ら、お城の蔵を破ると…」。いったい誰が、そんな大それたことを?しかも、警備の最も厳重な御金蔵破りなどできるはずもない……? 疑心暗鬼の奥祐筆組頭の烏丸菊次郎と相役の建部内蔵助だが、地獄耳たちが必死の探索に走ると、銀蛇組という怪しい盗っ人たちが浮かび、さらに黒幕の影が見え隠れして…。稀代の企みは真実か?