奥祐筆組頭が率いる地獄耳の面々が、幕府の危機を救う!鬘(かつら)の下は丸坊主の町娘が大金を懐に骸で見つかる。下手人を追う地獄耳たちは、金座の女番頭に行きつくが、そこには幕府を操る悪が…。剃髪して鬘をつけた町娘姿の死骸が無住寺で見つかる。十両もの大金を持っていたが、尼僧なのか。寺社方も難渋する事件であった。奥祐筆組頭の烏丸菊次郎と建部内蔵助、そしてその仲間たち――地獄耳の出番である。娘の敵を討ち、悪を懲らしめるために探索を続けるうちに、淫乱な御金改役が浮かび、しかも、水増し小判鋳造までが発覚して……。地獄耳が悪貨を駆逐する!