江戸時代に空を飛ぼうとした男がいた!近江国友の鉄砲鍛冶の一貫斎は旺盛な好奇心から、失敗を重ねながらも反射望遠鏡を日本で最初に作り上げる。「日本のダ・ヴィンチ」と呼ばれた男、稀代の発明家の生涯。直木賞作家、山本兼一さんの遺作が文庫で登場。江戸での訴訟に勝ち、国友村に戻った一貫斎は、江戸滞在中に請け負った反射望遠鏡の制作に夢中になった。レンズの制作で、失敗を重ねる最中に、墨をすらないですむ「懐中筆」や油を足さない「玉燈」等を発明し、潜水艦も模索する。後年日本のダ・ヴィンチと呼ばれる鉄砲鍛冶の生涯を描いた傑作時代職人小説。