世界的な名声を得た現代音楽の巨星、武満徹。その生い立ち、青春、恋愛から創作の秘密まで、「知の巨人」立花隆が迫った傑作ノンフィクション。「ぼくはあの人にだったら、全部しゃべってしまおうと思っているんです」(武満徹)6年間にわたって雑誌「文學界」に連載された伝説の超ロングインタビューが、完結から18年のときを経て、没後20年目、ついに書籍化。【おもな目次】<第1部>食糧基地で聞いたシャンソン/敗戦とヤミ屋と貸しピアノ/早坂文雄の棺瀧口修造と「実験工房」/浅香夫人との結婚/結核と貧困の時代黛敏郎からピアノを贈られる/ミュージック・コンクレートの夢/「ソン・カリグラフィ」と村上華岳武満と安保闘争/ジョン・ケージ・ショック/六十年代の草月アートセンター尺八奏者・横山勝也と琵琶奏者・鶴田錦史/海童道祖と「すき焼きの音」調性の彼方へ/天才指揮者、小澤征爾/「ノヴェンバー・ステップス」初日 ほか<第2部>突然の訃報に接し/「時間の園丁」/ブラームスを再評価する/F#の神秘追悼演奏会と「秋」/宮内庁楽部の高い評価/雅楽の影響/ぼくの音楽の作り方名門オーケストラの反応/音に個性を取り戻せるか/クセナキスと、バリ島で巨匠メシアン/日本的引き算のアプローチ/ジャスパー・ジョーンズのこといい演奏、悪い演奏 ほか