【編集担当より】じつは本書の原稿は、懇意にしている作家さん経由で編集部に持ち込まれたものでした。通常、持ち込み原稿はすべてお断りしている小社ですが、数ページ読み、驚きました。内容もさることながら、読み手をぐいぐいと引き込む筆致、処女作とは思えないクオリティに、編集部ですぐに出版を快諾、私たちはそこで初めて福本千夏さんとお会いしました。実際彼女を目の前にして、アテトーゼ脳性まひという病気の深刻さを知りました。と同時に、僅かに動く2本の指でこのような清らかで美しい文章を編んだという事実、奇跡のような存在である彼女に深く感動したことを覚えています。泣いて、笑って、恋をして。一途、前向きに突っ走る!清冽な生き方が胸を打つ、なにわのオカン、再生の物語。是非お読みください。