あらすじ冷たい侯爵の激しく熱い愛レオニダを壊していいのは、ヴィルジリオだけ――。無償の愛で奉仕する乙女と、哀しき美貌の侯爵修道院の施設からレオニダを「救い出して」くれたのは、神々しいまでの美貌を持った侯爵、ヴィルジリオだった。貴族の生活を夢想する十九歳の乙女に突きつけられたのはしかし、妾腹の子である彼の形ばかりの爵位を確かなものにする手駒という事実。けれどどんな冷たい言葉をぶつけられても、美しいヴィルジリオがくれる快感は禁断の果実よりも甘く、レオニダを悦楽と信仰に似た愛の淵へといざない…。