あらすじ日本の観光産業は空前のにぎわいをみせている。2015年に日本を訪れる外国人旅行者は9月に前年(1341万人)を上回り、1900万人に達する勢いだ。アベノミクスで進んだ円安も追い風となり、外国人旅行者によるインバウンド観光が好調である。観光産業にとってインバウンドの盛り上がりは歓迎すべきことではあるが、日本の観光産業の中心は市場の9割を占める日本人の旅行。「インバウンド頼み」だけでは観光産業の持続的な成長を保証できない。『朝日新聞オピニオン 日本がわかる論点2016』(2015年11月6日発売)所収