僕をぎゅっと抱きしめてくれませんか……そうしてくれたら……あとは僕にどんなことをしてもいいです御曹司の遥季は電車事故を免れたことで自身の生き方を見直すように。町工場の面々に受け入れられ、その中の皆瀬に心惹かれていくが…美味しいご馳走を目の前に、おあずけか――。八重垣遥季は小さな約束を果たすため、元実業家の従兄弟のアパートに住み込み、彼の娘・美羽の面倒を見ている。一族の跡取りという期待に応えられない自分に存在価値を見出せない遥季だが、美羽の夏風邪をきっかけに町工場の皆瀬と親しく会話を交わすように。過去の出来事が原因でほとんど眠らない皆瀬。強面で表情も読みづらいけれど、遥季はどこか心安らぐものを感じていた。一方で皆瀬は……。紙書籍発売時、フェア用に書き下ろされた書き下ろしSS小冊子を収録した特別版!