――何もかも、思し召し通りに。神宮司伯爵家の志叙は長男でありながら亡き母が平民出身のため、一族内での立場も危うく心もとない日々を送っていた。そこへかつて留学中に命を救われた帝国の総督・オズデミルが来日する。志叙は歓待のため吉原へ赴くが、オズデミルが所望したのは志叙自身。神宮司家の商談成功のため身を任せる志叙。だが次には父から、オズデミルに随行し帝国へ渡ることを申しつけられる。嫡子の座を奪われた上、連日連夜船中でオズデミルに快楽を教え込まれる志叙。しかし、ある日を境に志叙は男娼扱いにまで身を落とすことに――