あらすじジムとの筏の旅には危険がいっぱい。だが、ハックを本当に悩ませていたのは、おたずね者の逃亡奴隷ジムをどうするかという問題。そして彼は重大な決断を下す。大人は、なぜ堅苦しくしたいのか、金なんかないほうが気楽じゃないか、なぜ人々は殺しあうのか。常識にとらわれず生きるハックの頭の中はそんな問いに満ちている。抱腹絶倒の冒険譚を紡ぎだす一方、作者トウェインの視線は、いつの時代の社会にもある問題を痛烈に射抜く。