俺を幸せにしたいなら、ずっと俺の側にいろ見た目二十歳の遅咲きの座敷わらし・千早が棲みつくアパートの一室に、新しい住人が越してきた。今度の主は、大学院生の檜山冬樹。これまで人を幸せにした実績のない千早は、今度こそ! と意気込むが、妖怪を信じない冬樹に変質者と間違われ、危うく警察に突き出されそうに。なんとか同居にこぎつけ、冬樹の身の回りの世話をしつつ、彼の幸せをひたすら祈る千早だが…。表情の乏しい顔に感情の乗らない声。けれど感謝の気持ちは驚くほどストレートに伝えてくれる冬樹に、千早は惹かれてしまい――。