あらすじ第6巻は「超越論的な弁証論」の第三章「純粋理性の理想」を扱う。ここでは神の現実存在の議論が検討され、デカルト以来の伝統的な近代哲学の神の存在証明が分類され、すべて批判される。そしてこの存在証明に基づく神学の考察と批判が展開されることになる。存在が証明できない理念としての神を、なぜ理性は作りあげたのか? なぜ必要としたのか? 理性にとってどう役立つのか? 超越論的な弁証論の最後の難関に挑む。