あらすじ片桐弦一郎の用人仲間である但馬佐兵衛(たじまさへえ)が、何者かに殺された。懐中にあった大金が紛失している。金は能勢(のせ)家の殿様の命で借り受けたものであった。佐兵衛から自分の身に何か起こった時、妻子の様子見を頼まれていた弦一郎は、彼らを訪ね犯人探しを開始する。現場付近で目撃者を見つけ出したことを告げると、但馬家を巻き込んだ思いもかけぬ事実が……。(表題作)