あらすじ――旅姿の男を襲う二人の浪人。仲裁に入った片桐弦一郎は、仲違いで負傷した浪人を長屋に連れ帰る。その男は信濃の元藩士で、意趣返しで襲ったという。二日後、暇乞(いとまご)いをした男の死体が発見された! 憤る弦一郎の前に、信濃飯坂藩元執政・千坂兵庫(ちさかひょうご)から使いが来た。どうやら男はお世継ぎ問題に絡む政争の犠牲になったらしい。弦一郎は、千坂の依頼で信濃へ旅立つが……。