7、8年前のこと。当時18歳だったミホちゃんは、上京して小さなワンルームで一人暮らしを始めた。昼は正社員、夜は大学の夜学に通うハードな毎日を過ごしていた頃、ある時期から自分の部屋の壁におかしなシミを発見する。やがて何かに突き動かされるように毎日そのシミを監察するようになるのだが、しばらくして、遂にそのシミが原因と思われる異変が彼女を襲う。霊感の強い友達によれば、7、8年前のある出来事が、実はまだ終わっていなかったという。※内容は「電子書籍 実説城谷怪談 撰集一」に含まれている「壁のシミ」と同一です。