あらすじ不毛の一語に尽きた40日抗争は、初の衆参同日選挙を生み、大平首相は急死。後継の鈴木内閣で中川一郎擁立を図るが、中曾根政権が誕生する。そして中川の自殺、フィリピンの友人ベニグノ・アキノ暗殺に、政治の世界の地獄絵を見る──総裁選出馬を経て平成5年、自民党が下野するにいたるまでを追想する。それはまさに人間を見据える文学者にしか描けない、権力をめぐる者たちの生々しい情念のドラマ。石原氏が、自らの25年間の政治生活のすべてを描き切った回顧録。