亡父の縁で娘料理人が、のどか屋の厨で修業!千吉より一つ上の美人!師匠の長吉が奢侈の咎で、江戸十里四方所払いに。時吉は主なき長吉屋を護り、のどか屋は若き伜千吉に…。何が起きても不思議はない。のどか屋の主時吉の兄弟子・宗吉がのれんを出して三年で亡くなった。十四の跡取り娘は父の後を継いで料理人を目指している。やがて美人の娘料理人が、のどか屋の厨で修業に入ることに……。時吉の跡取り千吉は娘より一つ下。折しも奢侈禁止令の取締り激しきなか、師匠で長吉屋の主がひょんなことで江戸十里四方所払いに……。時吉は主なき長吉屋に、そして、のどか屋は…。《本書に登場する小料理》・牡蠣の時雨煮 ・鶏腿肉の竜田揚げ ・玉子のせ焼き飯 ・平目のそぎ造り ・海老の鬼殻焼き ・牡蠣の葱味噌煮・鶏の定家煮 ・真名鰹の味噌焼き ・鰤の照り焼き ・寒鰈の唐揚げ