あらすじ大きな荷を背にした男が『かわせみ』の軒先で雨宿りをしていた。三十数年前に生き別れた兄を尋ねて、本所深川の寺を廻っているという。兄弟は再会を果たすも、雨の十三夜に永久の別れが待っていた……。しみじみとした表題作ほか、長寿庵の長助が聞き込んできた奇妙な無理心中「春の鬼」、髪をおとして尼になった旧友にるいが与えた琴が事件と結びつく「百千鳥の琴」など全八篇を収録。るいと東吾の呼吸もぴったりの、大人気の人情捕物帳シリーズ!