あらすじ二十六日の月の出を待ち、一句ひねろうと出かけた俳諧師が川に浮かぶ。かたわらには半紙にしたためた不出来な句が残っていた……表題作ほか、美貌の生き神様をめぐる「神霊師・於とね」、婚礼を目前に漆器問屋の娘が漆にかぶれてしまう「錦秋中仙道」、「女同士」「牡丹屋敷の人々」「源三郎子守歌」「犬の話」「虫の音」の全八篇。大川端の旅籠を舞台に、女主人のるいと恋人・神林東吾、親友の八丁堀同心・畝源三郎たちが繰り広げる人情捕物帳、第十一弾。