あらすじ北海道のローカル線「白糠線」が廃止になる。人々の思い出を乗せたサヨナラ列車が走り去り、そして女の死体が残された。「月刊トラベル」の記者高木は、取材中に写した写真のなかに、ある男の姿を見つけた。「あの男、まえに会ったことが……」――表題作をはじめ「第六病棟の殺人」など、単行本未収録の珠玉作五編を集めた。