ビジネスのトレンドである「統計的思考」を、小説や文章の世界に応用した画期的な1冊! 作家は、小説内では異性に<キスをさせる>。男性作家は、男よりも女に<キスをさせる>。 統計から見えてくるジェンダーによる偏りをはじめ、 文章のテクニックまでを検証。言葉と数字の世界へようこそ!1)膨大なテキストを解析して数値化。小説にまつわるさまざまな「ルール」や「思い込み」を検証します。2)取り上げる作品も、古典文学から、ベストセラー小説、ファンフィクション(いわゆる二次創作)までさまざま。大量のデータベースを用いながら、使われる語彙や表現を統計的に扱うことで、小説についての一般的な言説がデータによって裏切られ、また証明されます。3)作家志望の方はもちろん、小説好きのみなさんならだれでも楽しめます。<本書で検証されるトピックの一部>◆「副詞を多用するな」と語ったヘミングウェイは、本当に他の作家より副詞の使用頻度が低いのか?◆男女で書き方の差に違いは出るのか?◆小説にはジェンダーの偏りが(かなり)あった! ◆データ解析で覆面作家の正体を暴けるのか?(スティーヴン・キングと変名であるリチャード・バックマンの文章を解析してみると…)◆一文の単語数がどんどん減少していることが判明! ◆共感覚者だったナボコフは色名を他の作家より多く使っていて、いちばん多用された色は藤色だった。◆『ハリーポッター』のヒットで、アメリカの書き手がイギリス的表現を多用するようになった?◆(ありきたりな)動物の直喩をいちばん使っている作家は、『チャタレイ夫人の恋』のD・H・ロレンスだった。◆イギリスとアメリカの官能小説でもっとも差が出る単語。◆ニューヨークとテキサスの官能小説でもっとも差が出る単語。◆ベストセラー作家は、表紙の20%を名前が占めるようになる。…etc.