脱根性、脱スパルタ、脱勝利至上主義『人を育て、結果を残す』今、指導者へ求められるマル秘上達メソッド練習メニューの一部はQRコードで確認巻末特別対談大山加奈(元日本代表)×池上正(「NPO法人I・K・O市原アカデミー」代表)「目先の勝利より、選手を“認める”指導の実践を」<収録チーム>【高校】「選手の邪魔をしない」人から指示されるのではなく、選手が自分たちで勝つことを求める(星城・竹内裕幸総監督)「自主性、自立、自律」徹底した放任主義で、選手の考える力を養う(慶應義塾・渡辺大地監督)「負けの流れを作るミスを減らす」シンプルな技術を伝え、全ての不安を解消して選手を試合に送り出す(益田清風・熊崎雅文監督)【中学校】「選手を完成させない指導」みんなと一緒のことを頑張るのがベース。「誰からも応援されるチーム」を(ジェイテクトSTINGSジュニア・宗宮直人監督)【小学校】「小さくても戦える」徹底した反復練習が正確なサーブと粘り強いレシーブを生み出す(上黒瀬JVC・小林直輝監督)「“勝ち”から“価値”を見出す」積極的に声を出してコミュニケーション能力の高い子どもを育てる(東風JVC・楢崎和也監督)----------------------著者より--------------------------------------------“ブラック部活”という言葉を耳にするようになって久しい。嫌な言葉だな、と思う。ときを同じくして、バレーボールの部活にまつわる暗いニュースを目にする機会が増えた。これらのニュースを目にするたびに、腹の中に鉛を埋め込まれたような陰鬱した思いが駆け巡る。スポーツって、そんな思いまでしてやるものだろうか。もっと楽しくて、心が快活になって、人生を豊かにするもの――、そう思うのは青臭い綺麗事だろうか。もちろん、ブラックなチームが全てでない。これまで20年近くバレーボールの取材をして、素晴らしい監督やチームに何度も出会ってきた。人生において大切なことを学んだのも、一度や二度ではない。そうした指導者あるいはチームを活字にして世に送り出すことが、一介のスポーツライターにできることではないか。それが本書を企画したきっかけだ。------------------------------------------------------------------