あらすじ新型コロナウイルスの感染防御のため、社会的距離を取ることが国内外で奨励されている。そのようななか、様々な現場のメンタルヘルスへのニーズは高まっている一方で、従来の対面式のカウンセリングや訪問支援は、非常に行いづらくなっている現状がある。そこで、東日本大震災および福島第一原発事故の膨大な数の被災者へ、8年にわたり心理的援助を続けている電話カウンセリング・チームによる、対面ではなく、かつ、援助者側からアクセスしてカウンセリングを行う、架電式のテレカウンセリングの方法(アウトリーチ型電話支援)を紹介する。経済的ダメージやテレワーク、感染対応等によるストレスからメンタルヘルスへの影響が大いに懸念される今こそ、精神保健や福祉に関わる方々に取り入れていただきたい方法を、豊富なコラムや実施にあたっての留意点とともに示す。