「……ナンダ? ……何ヲシテイルンダ……?」ヒトの冒険者が、まさに交尾の真っ最中だったのだ。ダンジョン内で交尾をするヒトなどこれまで見たことがなかった。ボク達のように、雄が我慢できなくなって襲ったのだろうか。だが、それにしては雌の様子がおかしい。「あっ、気持ちいいっ! 好きっ、好き好き大好き~っ!」交尾の最中だというのに、全く泣き叫んでいなかった。それどころか雄の欲望を逆撫でする、甘い鳴き声で……。「メスガ、悦ンデイル……?」その光景は、あまりに衝撃だった。「良イ……ヒトノ、メス……悦バセタイ」ボクはヒトの抱き合う姿に目を奪われ、その求愛行動を観察し続けた。あんな風にイチャイチャとした交尾がしてみたい。あんな交尾が出来たら、きっと最高に違いない。こうしてオークであるボクは、雌とのイチャラブ交尾に、憧れを抱くようになったのだった。そして後日……「くっ……何よ、こんな首輪つけて……っ! 乱暴しないとか言って、結局他のオークと一緒じゃない」ボクはヒトの雌を捕まえた。全ては、憧れのイチャイチャ交尾の為に。※注意この書籍は、文中に現れる選択肢をタップごとにストーリーが変化する「アドベンチャーゲームブック」を含んでいます。選択肢をタップせずにページをめくると表示される警告文を無視して進みますと、現在、読んでいるストーリーの文脈とは、関係ない文章が表示されますので、ご注意下さい。