あらすじ王より与えられる特権から、著作者の「もっとも神聖な所有権」へ。現在も世界著作権界で相対立するアングロサクソン的概念とラテン的概念の違いは精神的著作物を商品としてだけ見るか人格権も渾然として尊重するかの差である。今日、アングロサクソン的な思想が支配的になりつつあるのはときの流れであるといえないこともない。しかし、このようなときであるからこそあえて、著作権の発祥地であるフランスにおいてその思想と制度がどのように誕生し、発展していったかについてふりかえり、著作権の原点に立ち戻ってみたいと思う。