役員コースかレース外か――会社人生2度目の採用試験はここから始まる。150以上の企業で20年、人事コンサルタントとして活躍してきた著者が教える戦略的キャリアのつくり方とは?役員になれる人、なれない人は、これから10年の働き方で決まる!新入社員から読ませたい!私は人事コンサルタントという仕事をしています。経営コンサルタント、と名乗ってもいいのですが、特に「人事」に力を入れたいという思いを込めて、あえて人事コンサルタントという肩書きを選んでいます。私がつくる人事の仕組みには、出世のルールも含まれています。どんな人を課長や部長、執行役員や取締役に出世させると、会社の経営がもっとよくなるのかということを考えてルールとして定めていきます。会社によっては、実際に出世の候補となる方々を面接して、外部の視点で評価をする場合もあります。今まで25年ほどの間に150社以上に携わってきました。セミナーなどに参加してくれた会社をあわせると、その数倍にもなるでしょう。お手伝いした会社の中には、誰もが知っているような大企業もあれば、堅実に伝統を積んでいる中堅企業、技術力で光るような中小企業もありました。だから人事コンサルタントである私は、会社が何をどう考えて出世の仕組みをつくっているのかというルールをつくる側の視点からみなさんに現状がチャンスであることを知らせたいと考えました。それがこの本です。今、課長が減っているから、課長というキャリアがすでにエリートキャリアになっているということを本文に記しました。そこで私がこの本で伝えたいのは、だからこそ、そこからさらに出世を目指してほしいということです。もしあなたがすでに課長になっているのであれば、経営層を目指してほしい。なぜなら、課長というポジションこそが会社という組織の中で、経営層を目指すための入り口だからです。それはまさに、会社人生で二度目の採用試験に他なりません。そう、まさに課長からこそ出世のための本番がはじまるのです。(「はじめに」より)