この現代社会、いったい何が善くて何が悪いのか?カントだったらこう考える――。さまざまなテクノロジーの発達も手伝い、善悪の基準がますます曖昧となっている現代社会。ビジネス、道徳教育、生殖・医療、環境問題、AI、差別問題……。現代社会で巻き起こるあらゆる倫理的な問題について、私たちはどう判断すればよいのか。その答えは「カント」にある。哲学・倫理学における重要な古典としてつねに参照され続ける一方、難解と評されることの多いカントだが、本場ドイツでカント倫理学の博士号を取得した著者が、限界までやさしくかみ砕いて解説。その上で、現代を生きる私たちが「使える」実践的な倫理として提示する一冊。