妖狐と天狐というお互いの隠していた正体を知り、秘密がなくなり穏やかな生活を送っていた瀬那と伊月。鬼門から現れるあやかしたちを料理でもてなし帰ってもらうという、祁答院家の陰陽師としての家業も順調だ。が、その平穏を破る者が現れた。瀬那が嫁ぐ前に、駆け落ちして祁答院家を出て行った伊月の姉・皐月が夫の清を伴って戻ってきたのだ。しかも清は陰陽師の血筋だという。伊月の苦労を知ろうともせず、夫とともに「家族で鬼門を守ろう」と言い出す身勝手な姉に伊月は激怒。瀬那はなんとか仲を取り持とうとするが、一筋縄で和解できるものでもなく……。一方、帝都では毎晩のように住人があやかしに襲撃される事件も発生していて?